
2009年07月29日
島が好き

妻は半ば呆れながらつぶやきました。
先週の土曜日に徳島に行き、日曜日に沖縄本島に戻り、その翌日は与那国島に行き、昨日は沖縄本島に戻ってきてすぐに久米島へと渡りました。与那国島と久米島を連続で歩いたことによって、今後の離島振興についてある確信を持ちました。
それは、移動が大変だということです。何が大変かというと航空運賃です。島の住民にとって、もはや飛行機は生活の足となっています。昨年までは沖縄本島から宮古、石垣へはフェリーもありましたが、いまはそれもなくなりました。移動時間はかかりますが、安さが魅力の船もなくなってしまえば高くても飛行機に頼らざるを得ないということです。
しかし、この航空運賃を利用者である島民が負担をしなければならない現実があります。離島住民の割引制度がJTAやRAC(琉球エアーコミューター)にはありますが、それでも負担が大きいのであります。
与那国島で聞いた話ですが、自分の子どもが南大東島に嫁いだということで南大東島を訪問したら、外国に行くよりも高くついたということです。
現在与那国と那覇間、那覇と南大東島間をRACの飛行機が飛んでいますが、その普通運賃は33400円、那覇から南大東島までは24900円で、合計58300円です。往復割引を利用しなければ116600円、往復割引を使っても102000円となり県内における最長の移動において往復10万円以上もかかるということです。沖縄県同様、地域内に飛行場を数多く有する北海道でもおそらく同じような状況だと想像しますが、それでも北海道では地上を走る道路や鉄道があることで、移動が選択できますが、沖縄では飛行機に頼らざるをえないのであります。
さらに子どもたちのスポーツ競技や交流事業で与那国島から沖縄本島に行く場合の保護者の負担は大きく、島に住む皆さんの悩みのタネであります。
そんなことを考えながら、こうした課題になぜこれまで手がつけられなかったのか不思議でならないのであります。島の整備は農道始め農業基盤整備が手厚くされているわけですが、人への支援がまだまだであります。島の農業はこれまでも、今後も重要ではありますが、人への支援をもっと増やせないかと考えております。
現在の離島振興の中で、こうして人に直接支援するような枠組みをもっと増やしたいと思います。政権交代後の沖縄側から提案する生活密着型の政策をもっと考えていかなければならないでしょう。
私が提案したいのは、島の住民のための人材育成基金です。児童生徒の数に合わせて県が予算化をし基金を作ります。その中から子どもたちのスポーツ派遣事業や交流事業へと支出するというものです。
もちろん県財政からすると潤沢な予算は望めそうもありませんので、寄付をつのります。基金への寄付には税金の控除がつけば、お金は集まり安くなるのでしょうか。
各島々出身者からの寄付を募るなどの工夫が必要ですが、島の子どもたちの成長を支えようという気運が高まってくるでしょう。
政策的なハードルとしては、基金への税控除の対象となるかどうかだけなので、それほど困難ではないでしょう。
各島々に育っていく子どもたちが旅することや交流することで、その成長を支えられるような政策はまだまだ出てくるでしょう。
必要は政策の母となってきますので、島に住んでいる皆さんの必要に応えていきたいものです。
Posted by 上里ただし at 18:26│Comments(1)
この記事へのコメント
離島の子ども達の為に、是非とも実現させてください。
また、本島内でも市町村でスポーツの派遣費用の助成金が異なるため、実力があっても県外にいけず涙をのむ生徒も…。
若者に夢を与えられる政治をお願いします。
また、本島内でも市町村でスポーツの派遣費用の助成金が異なるため、実力があっても県外にいけず涙をのむ生徒も…。
若者に夢を与えられる政治をお願いします。
Posted by 玉ナハ公子 at 2009年07月30日 18:34