
2009年05月13日
図書館の王道

那覇市議時代には類似都市または先進的な図書館の視察を行ってきました。他の地域の取り組みを見聞きするすることで比較することができ、自らの地域に何が必要なのかを意識させられるのであります。
特に沖縄という地域においては県民が他の地域の図書館と比較が難しいため、館長や図書館に関する有識者の果たす役割はより重要になっているのです。ですから県立図書館の在り方を考えるために図書館巡りは必要なのです。
前置きが長くなりましたが、今日は大阪府立中央図書館にお伺いしました。
私の記憶ではこの図書館は都道府県立図書館の中で、最大の蔵書冊数と延べ床面積を誇ります。
例えばその床面積の大きさを物語るのは、地下の閉架書庫では本を探しに行くのに自転車が必要になっているのです。
あと感心したのは、障がい者に対しての配慮です。車椅子に乗ってもゆったりと書籍を探せるような書棚同士の間隔をとっています。また、視覚障がい者に対しては対面朗読室を数多く用意し、そのニーズに応えようとしています。県立図書館として必要な機能を充実しています。
今、図書館をとりまく状況が特に財政的な面で厳しくなりつつあり、その苦境から抜け出るためにも市民のニーズを掘り起こす「新しい図書館」が注目を集めています。昨日訪問した奈良県立図書情報館もその要素が入っていますが、それでも図書館の基本的であり、最も重要な仕事である、図書、雑誌を含む情報を提供することを徹底することが、利用者の要求に応え、市民の役に立つ場となるでしょう。
そうした図書館としての王道を大阪府立中央図書館で見たような感じがしました。
Posted by 上里ただし at 23:50│Comments(0)