お薬を出さない病院

上里ただし

2011年05月11日 22:25

日曜日から息子が熱を出しました。

熱が出ているのにとても元気なので大丈夫かなと思っていたら、なかなか熱が下がらないので心配で、昨日とうとう病院へ行きました。

これまで息子を連れていった病院は、それなりに評判が良かったのですが、病院や先生の雰囲気などが息子がどうも受けつけないようで、別の病院を探すことにしました。

ネット上で評判のいい病院を調べていると、「やたら薬を出さない」「風邪でも抗生物質を出さない」という評価のある病院にたどりつきました。直観で、「きっといい病院だ」と思いました。また、妻は薬の服用については、子どもだけでなく、大人の私にもかなり慎重な姿勢をとっていることから、妻も納得するだろうということで、そこに決めました。

ずいぶんと評判のいい病院でしたので、さぞかし待ち時間も長いだろうと思っていたのですが、すぐに診察をしていただきました。私は仕事がありましたので、病院に妻子を置いて、出てきましたが、後で診察の状況を聞いてみると、予想通り薬をもらわなかったとのことでした。診察の前にいくつかの検査を行い、発熱の原因が細菌ではなかったことが分かったため、抗生物質を出さなかったとのことでした。

ゆっくり静養すれば熱は下がるだろうということで、妻と息子は薬はもらわずに帰宅しました。息子は子供用の「甘いお薬」をもらえるものだと思っていたらしく、薬がないのを不満の様子だったと妻に聞かされました。私の子供時代も、甘いお薬はとても楽しみだったことを思い出しました。

この病院の、出す必要のない薬は出さないという姿勢には感心させられました。

私が通っている病院は、風邪だと言えばすぐに抗生物質を出してくれます。風邪がウィルスの感染症で抗生物質が効かないにもかかわらず、お医者さんからもらったものだから有難く服用していることに、いつも妻から怒られていました。しかし、病院の先生が処方してくれるのに、「それは必要ありませんから出さないで下さい」と言えるかというどうもそれは難しいでしょう。

そういう意味では医師の判断というのは大切で、必要のない薬が出回らないで済みますし、その分、患者にとっても保険者にとっても負担は軽くなるということなのです。これでこの医師の判断が正しいようでしたら、言うことはありません。周囲にも勧めたいという気持ちになりますが、息子の回復度合いを見ながら評価をしてみたいです。