知事の発信力
うちの知事はどうも発信力が弱いです。
知事の性格からだろうとこれまで考えてきましたが、それに加えておそらく沖縄県庁全体の知事を支える雰囲気なのでしょう。
そう感じるのも、先日の沖縄国際アジア音楽祭での知事のスピーチを聞いたからです。
先週土曜日のオープニングで、知事は原稿無しで挨拶し、それも最後には英語で元気よくスピーチされ、普段の伝わる堅苦しさを吹き飛ばしていました。知事の意外な表情を見ると、結構のせれば乗るタイプなんだと理解しました。
ですから知事を神輿にかついで頑張る職員がいれば、もっとパフォーマンスも上手くなるのではないかと思うのです。それが出来ていない現状をみると、知事の影響力を考え、動くことのできる職員がいないのではないでしょうか。(いないというかあきらめていると言った方が適当かもしれませんね。)
その知事の発信力ということで言えば、普天間基地移設の問題ではまるっきりそれが出来ていません。
私が昨日の予算委員会で質問した全国知事会でもその存在感を発揮しておりません。
これだけ普天間基地移設についてメディアが取り上げ、全国的な問題となろうとするときに、沖縄県知事が普天間基地の国外・県外移転を提起し、全国知事会から政府に働きかけることができればインパクトのある話になるでしょう。
たとえその提起が、自分の地域で引き受けたくないというような知事が出ることによって立ち消えたとしても、その提起自身は生きてくると思うのです。つまり、その提起によって、安全保障の負担を沖縄以外では引き受けられないということが分かるからです。
そういう提起がきっかけで、安保条約の再定義や地位協定の改訂そして、沖縄に特別配慮した制度などの創設などを引き出すことにもつながるのだろうと期待をしているのです。
担当の企画部長は所管外なので答えられないという答弁でした。こんな質問が来るとは想定もしていなかった様子なので部長の立場からすると理解できる答弁ですが、納得はできません。だからこそ総括質疑で知事に質問をしようと考えています。
とにかく政府の対応を待っていても状況は変わらないでしょう。常に沖縄側から仕掛けていき、少しでも政府や米国から譲歩を引き出していくことが大事です。ときには物事が一歩も動かないこともありますが、それにも懲りずに状況を動かそうとする熱意と行動が今の知事に必要なのです。
ということで、知事にこの素質があれば、発信力が弱いということで嘆く必要もありませんが、ない場合は知事を支える職員がそうした雰囲気を作っていくことを期待したいものです。
明日は知事は官房長官に会う予定のようです。
毅然とした態度で官房長官に県民の思いを伝えていただきたいものです。