海上を走る道

上里ただし

2008年07月23日 23:58

沖縄の交通の大動脈となっている国道58号線。この道路は鹿児島を出発して海の上を通って、奄美大島を通過して沖縄本島へと辿り着く、わが国の国道でも珍しい形態になっています。

これがなぜ那覇で止まっているのか。宮古島、石垣島までなぜ伸ばさなかったのか、と言われると、
「そういわれるとその通りだ」
と感じております。海上の国道確保によって、この道路整備がすなわち航路継続に向けた支援策となりうるという説明をされる方からお話を聞いたことがあります。
本当にその通りになるかどうか別として沖縄をとりまく航路存続が危機的状況を迎えております。

沖縄本島から宮古、石垣、そして台湾にまで航路を持つ有村産業株式会社が原油高騰によって支払いが滞ることとなったことを理由に事実上破産ということになりました。その船で働く労働者が労働債権を確保するため船舶の競売申し立てを那覇地裁に申請し、そのことが受理されました。また、有村産業保有の三隻の船は現在港を離れストライキに突入しております。

裁判もストライキもいずれも労働者の職の確保と地元企業への船舶の売却ならびに航路の継続を意図したものであります。今日は県知事に要請書を手渡したようですが、芳しいお返事はなかったようであります。県としても今年の4月頃から有村産業の経営をめぐる一連の動きを把握していたことでしょう。ただ、今の今までその判断を明らかにしておりません。

県には県の立場があるかもしれませんが、それにしても県民に役に立つような航路継続には力を注いでいただきたいものです。今日海員組合、連合沖縄の連名で、県知事宛の要請をされておりましたが、その行動の後押しをするためにも県連としても要請行動を行うことを確認しました。